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デザイン・シンキング(2)

2015.01.17 Sat

Term5に取ったデザインシンキングの授業の2回目。
この授業はとても良いのでまたblogに書こうかと。
(ESADEはもうちょっとこの授業を前に出してもいいんじゃないかと思う・・・)

今回はデザインシンキングの5つ(または6つ)のプロセスのうち、「課題の理解」というテーマでした。
でもそれ以上に、デザインシンキン全般の話が面白かったのでまとめておこうと思います。


・デザインシンキングとは何か?
アメリカのデザインファームのIDEOのTim Brownは以下のように言っています。

“Design Thinking is about accelerating innovation to create better solutions to the challenges facing business and society.
It starts with people – what we call human centered design – and applies the creative tools of design, like storytelling, prototyping and experimentation to deliver new breakthrough innovations.“ - Change By Design, 2009

ビジネスや社会の課題に対して "人から入って" 解決方法を探って行くという手法らしいです。これをIDEOではhuman centred designと呼んでいるそうです。日本語だと「人間中心デザイン」でしょうか。

「人間中心デザイン」の理解については、前回の授業でやった「理想の財布を考える」演習が分かりやすかったです。
通常の製品設計だと、財布を作るときに財布を見ます。形状とか材質とか機能とかの軸で製品を作って行きます。でもデザインシンキングでは財布を使う人から考えます。

前回の授業ではオーストラリア女子の財布をデザインしましたが、彼女がどうやって財布を選んだかを聞き出して、何が彼女にとって重要かとかを特定しました。そして彼女の要望に合った財布を提案、設計します。
前回の授業では、彼女の「お札もコインもカードも全部入れたい!」という要望に対して、携帯のボタンを押すと指定のカードが出て来るという財布を提案している人がいました。
現実的などうかは置いといて、それこそ人間(というか彼女)中心のデザインといった感じでしょうか。


また、トロント大のRoger Martinは、デザインシンキングを以下のように定義しています。

Source: The Design of Business, Roger Martin, 2009

彼によるとデザインシンキングとは分析的な考え方と直感的な考え方の半々ということらしいです。
こちらの方が説明しやすいかもですが、分かったかと言われると抽象的過ぎて「はい」と言い切れない自分がいます。


・デザインシンキングは新しいものなのか?
これもトロント大のRoger Martinのコメントが参考になります。
彼曰く、

・デザインシンキングは、プロのデザイナーのデザイン手法としては新しいものではない。しかし、
・デザインシンキングは、課題解決やイノベーションの普遍的なツールとして新しいものである。

ということです。
つまり手法自体は新しくないのだけど、適用範囲がビジネスという新しいフィールドであるということみたいです。

良く言われることですが、新しい概念とかアイデアと言われるものは、元々あった物を複数組み合わせたものか、他の分野から転用したものかです。全く新しいアイデアというものはほぼ無いんじゃないでしょうか。

特許の実務をやると分かりますが、新規性も進歩性も違反せずに特許になるということは、余程発明を狭く解釈しない限りほぼ無いです。
デザインシンキングの場合も、全く新しい概念と言うわけではなく、考え方自体を他分野(ビジネス)にもってきたということですね。


・デザインシンキングは日本で受け入れられるのか
授業を受けていてこれが一番気になるところです。この手法は日本で使えるのか??という点。授業を受けながら、たとえば自分がR&Dのコンサルをしたり当事者になった時に使えるのか?という視点で見ています。
単なる私の感覚ですが、直感半分というところで分かるように、デザインシンキングって「ふわっと感」があるんですよね。これが日本(特に日本の大きなメーカー)にとっては第一印象が良くないような気がします。

私は、デザインシンキングそのものに対しては多少なりとも理解したと思っています。しかしこれをどのように製品開発に応用して行くのかというのは、自分の製品開発の経験に引っ張られるためか、今一つ想像がつかないです。
このあたりのふわっとした感じは、「デザインシンキングがアントレには向いているけど、大会社の製品開発には向いていない」と先週教授に言われた所以の1つなんじゃないかと思います。

製品設計そのものって当然ながらロジックがしっかり成り立ってるんですよね。従前Aという課題があって、それをBという手法を当てはめたら、Cという効果が得られた。このとき効果Cは必ず課題Aの裏返しなんです。電池の保ちが悪いという課題Aに対して、設計Bをしました。設計Bの効果Cは省エネです。このとき省エネという効果Cは電池の保ちを良くしている(=課題Aの解決)でしょう。

一方でデザインシンキングはこのロジックの成分は半分くらいです。デザインシンキングという言葉や考え方は魅力的であっても、実際にこの「ふわっと感」と体験したら、実際に経験して来た製品設計との余りの違いに受入れにくいんじゃないかなと思います。

日本人でもこの「ふわっと感」に耐えられる人やこれが好きな人はいるでしょう。
でもそれが、そもそも高度に合理化/効率化された日本という社会や企業(特に大企業)で、マジョリティに受入れられるのかはちょっと疑問です。(これは単にバルセロナというふわっと感の強い社会に住んでるから思うのかもしれません。。。)また、日本メーカーは伝統的に小さい改良を長い時間かけて積み上げていって大きなイノベーションを生み出すのが得意です。この辺りとの兼ね合いもあって余りポジティブになれません。
でも、相性がいいと言われるスタートアップや中小企業でこの手法が使われ出して、大企業が出せないような効果を出せるのでは?と期待しています。

その辺りを授業受けながらもうちょっと深く考えてみたいものです。

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Category: 4. ESADE MBA - 4.7 Term5

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プロフィール

シャムロック

Author:シャムロック
機械工学専攻→メーカーでエンジニア。
2013年の夏からスペイン、バルセロナにあるESADE business schoolに通いMBA取得を目指します。
技術的なイノベーションに興味あり。エンジニアの経験を活かして、技術と市場をつなぐ人になれたらいいな。

あと旅人です。旅が好き。写真も好き。いつか写真を撮りながら世界中を旅したい。
写真:http://fotologue.jp/shamrockairways/

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